読書感想文:こんなツレでゴメンナサイ。
- Prev Page: 所感:鬱病者がパソコンを使うことについて
漫画家である細川 貂々さん(♀)が、うつ病者の嫁という立場から書いた漫画エッセイ「ツレがうつになりまして。」という本があります。
これはその「ツレさん = 望月昭さん(♂)」が、うつ病者本人という立場から書いた、うつ病体験記です。
この本を読もうと思ったきっかけは、まずそのタイトル「こんなツレでゴメンナサイ」。そしてその境遇「嫁がいる立場で、夫である自分がうつ病になる」。あまりにも自分の気持ち、境遇に似ていると思い、手を取りました。
内容は、よくある「大丈夫、あなたは治ります」のような自己啓発っぽい本でもなく、「うつを治すためには」のような医学的立場の本でもなく、まさしく「体験記」。それが暗い文章で書かれているわけでもなく、細川 貂々さんの漫画イラストも相まって、非常に読みやすい本になっています。
それでもうつ病の怖さ、難しい病気であることは、しっかりと伝わってきます。
判断力の低下、気持ちの激しい浮き沈み、そして自殺未遂...。
本の中から一部、うつ病の難しさを示す箇所を引用したいと思います。
思い返すと、うつ病の回復過程は実に複雑怪奇だったと思う。
回復が一直線でなく、波があり、フワフワ浮き沈みがあり、突然何かが起こるようなところもあった。まったく、一寸先のことは分からなかったのである。
全くもってその通り。1日の中にも浮き沈みがあり、1週間単位で小さな波があり、1ヶ月単位で大きな波があるのです。その波に翻弄されながら、自分をしっかりと保っていくことの難しさ、それを共感できる箇所でした。
そんな「ツレさん」が徐々に回復していく様は、うつ病現在進行形の私にとって大きな励みとなりました。
そして、夫婦愛に支えられた闘病生活、その中で「ツレさん」が妻に対して思うようになった感謝の気持ち、そういった暖かい何かがじんわりと沁みてきました...。
うつ病現在進行形の方はもちろんですが、特にうつ病を体験したことのない人にとって、気軽に読めて、なおかつうつ病を知ることのできる良い本だと思います。
次はこの本の元となった「ツレがうつになりまして。」を読み、私の嫁がどんなことを考えているのかなどを感じてみたいと思います。
また感想文を書きますので、良かったら楽しみにお待ち下さい。
最後に、この場を借りて私たちの境遇・うつ歴について簡単に語ってしまおうと思います。
2年間の遠距離恋愛の末、嫁を北海道から東京へ連れてきたのが今からだいたい2年前。嫁は実家を離れるのも初めて、北海道を離れて暮らすのも初めて、家事をするのも初めて(笑)の、初めてづくしの新婚生活でした。
そんな新生活にお互いやっと慣れてきた結婚半年後、突然私に転勤の辞令が下ります。せっかく借りた新居はわずか半年で引き払うことになり、名古屋でまた新しく新生活を築いていくことになりました。
2人ともまったく土地勘のない名古屋。当然知り合い・友達もいません。
私は新しい職場環境、新しい仕事になかなか慣れることができず、あるプロジェクトがきっかけでうつ病を発症します。それが結婚してちょうど1年目ぐらいです。
その後一度復職し、また休職しといったことを繰り返しながら、いつの間にかうつ病歴1年を越えていました。
全く孤立無援の状態で、それでも私を支え続けてくれた嫁には、感謝の気持ちでいっぱいです。そんな気持ちを、最近の日記に書いていました。
そしてこんな気持ちでもいっぱいです。「こんなツレでゴメンナサイ」......。
トラックバック(0)
トラックバックはありません。
コメント(0)
コメントはありません。
コメントを投稿してください。